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ゲームってやらせてもいいの?

「うちの子が毎日ゲームばっかりして困っている」「eスポーツで活躍したいとか言っている。。。」なんて話は保護者面談をしていると毎回のように出てきます。

ゲームは「やってはいけないもの」という認識の方がとても多いですね。

※ここでいうゲームはいわゆるビデオゲームのことです。

確かに、視力低下の原因や、学校の勉強に支障がでることもあります。

依存してしまうと、引きこもりに。。。なんてこともあるかもしれません。

そんな行き過ぎはもちろんNGですが、はたして本当に「ゲーム=悪」なのでしょうか。

今日はゲームの効用について考えます!

ゲーム脳

みなさんは「ゲーム脳」という言葉、ご存知でしょうか。

日本大学文理学部体育学科教授の森昭雄氏が2002年に出版した「ゲーム脳の恐怖」のなかで、ゲームをすることが脳に悪影響を与えるということを主張し、各メディアでも盛んに報道され話題となりました。

メディアの影響もあり、「ゲーム脳」と聞くと、なんとなくよくないものだと思ってしまいます。

しかし、その研究方法や主張に対して多数の専門家から疑問が呈され、ゲームが脳にどのように影響を及ぼすか様々な研究が行われました。

本日は3つの研究を紹介します。

問題解決力向上!

まずは、ドイツのルール大学ボーフムで行われたゲームと問題解決能力の関係を調査した研究です。

同大学では週20時間以上ゲームをする人と、全くゲームをしない人の2グループを対象に学習能力をテストするパズルを解いてもらう実験を行いました。

その結果、ゲームをするグループの方が好成績だった上、様々な情報を同時に処理するマルチタスクの力が高いということが分かりました。

反対にゲームをしない人は物事を多角的に捉えるのが苦手な傾向が強いこともわかりました。

ゲーム上でトライアンドエラーを何度も繰り返すことで得た問題解決能力が現実にも活きていることが分かります。

2Dゲームと3Dゲーム

アメリカ・カリフォルニア大学アーバイン校の研究チームが2Dゲームの「アングリーバード」を毎日30分プレイするグループ、3Dゲームの「スーパーマリオ3D ワールド」を毎日30分プレイするグループ、全くゲームをしないグループの3つに分けて調査を行いました。

10日間の調査で分かったことは、3Dゲームをプレイしたグループは「明らかに記憶力や思考力が向上した」ということです。

平面の2Dに比べ情報量が圧倒的に多い3Dゲームの方が頭を使っているのかもしれません。


RTSゲーム

さらにRTSゲーム「スタークラフト2」を頻繁にプレイする人は空間把握能力が向上している、とワルシャワの私立大学の研究チームが学術誌「Human Brain Mapping」で発表しました。

RTSとはリアルタイムストラテジーの略で、行動に順序や決まりがなくリアルタイムに進行していくゲームのジャンルです。

スタークラフト2はSF世界を舞台に、プレイヤーが司令官となってフィールドの占有権を奪い合うゲームです。

研究チームは頻繁にスタークラフト2をプレイする31名の脳を調べ、ゲームをしない人の脳を比較をしました。

するとゲームをする人の脳は空間処理、視覚処理に関係する後頭骨と頭骨頭頂部をつなぐ神経細胞が発達している事がわかりました。

ゲームによるプラスの効果

これはあくまで一例ですが、様々な研究で、ゲームをすると脳に悪影響を与えるどころか、むしろプラス面の効果が多いという結果が出ています。

将棋だってゲームです。

みなさん将棋についてどのようなイメージをお持ちでしょうか。

私は将棋が得意な人は頭がいい、頭の回転が速いという印象があります。

将棋も、ボードの上で戦う「ゲーム」ですよね。

でも将棋を「やっちゃだめ!」という親は聞いたことがありません。

むしろ「藤井聡太くんみたくなってくれないかな」くらいに考えているのではないでしょうか。

それくらい将棋は世の中でいいイメージとして定着しています。

ゲームの可能性

eスポーツも今後発展し、みんなの憧れの職業になる可能性もあります。

ゲームが得意=頭がいいというイメージが定着することも考えられます。

いずれにしてもゲーム=悪と決めつけ、極端に制限してしまうことが、思わぬところでお子さんの能力開発の機会を損失することにつながるかもしれません。

もちろん依存しすぎで生活に支障をきたすようではいけませんがルールを守ってゲームをすることは決して悪いことではないと思います。

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